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第五回皇學館大學人文學會大会の開催


 平成二十四年七月八日(日)、皇學館大学四三一教室を会場として第五回皇學館大學人文學会大会が開催され、一三一名の参加者を得た。
 当日は午後十二時三十分より開会し、半田美永会長による開会の辞の後に研究発表となり、以下の四報告が続いた。
 長田 圭介  後三条天皇治世に於ける人事行政の様相 /座長・遠藤慶太
 張  文宏  二つの虎の話─佐藤春夫「親友が虎になつてゐた話」と中島敦「山月記」─
         /座長・三品理絵
 千枝 大志  神都宇治山田の国学事情 /座長・上野秀治
 堀井 純二  孝徳天皇朝の宮都について /座長・佐野真人

 発表の内容は、人事から見た後三条天皇朝の政治的考察、近代文学小説と出典となる中国伝奇説話との比較検証、近世期の宇治山田に見られる国学の情勢理解、孝徳天皇朝の宮都変遷に関わる『日本書紀』の新解釈と、幅広い分野にわたった。各報告者とも意欲的な発表が続き、触発された会場からは活発な質疑応答が行われた。

会場の様子

 研究発表終了後には総会が開催され、池田久代委員を議長に選出し、平成二十三年度決算・平成二十四年度予算などについて審議が行われた。来年度以降の会計状況や人文學會の今後の事業について担当委員より説明され、特段の異議もなく原案通り了承された。 
 少憩の後、岡田登委員長の講師紹介に続き、午後四時から所功先生(京都産業大学名誉教授・麗澤大学客員教授・モラロジー研究所研究主幹・本学特別招聘教授)より、「宮家制度の成立と展開」と題した記念講演をいただいた。

所 功 先生
張 文宏氏

所先生は、はじめに皇室や宮家に関する史料集・研究論集を紹介しながら宮家制度の概要を述べられた。その後に、大宝令制における親王・内親王の定義について触れるとともに、前近代の世襲親王家、近現代の伏見宮系宮家について論じ、現存宮家の相続と新宮家の創設についても話がおよび、最後に、桂宮家第十一代淑子内親王について年譜を追いながら略歴を紹介され、講演を締めくくった(講演の内容は、今後本誌に掲載する予定になっている)。
大会は午後五時三十分に閉会となり、倉陵会館二階に会場を移し懇親会が開催された。

(佐野真人 記)

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