伊勢志摩百物語~名木・奇樹を訪ねる~
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- 19 -玉城町立有田小田丸城松阪市↑伊勢市立城田小田丸駅大仏山公園スポーツセンター田丸神社1337717530伊勢市→JR参宮線 以上の話は田丸神社の宮司様に聞かせていただいたのですが、代々口承で伝えられており、資料などは残っていないそうです。 前述の通り元々は菅原道真公を祀る天神社でありましたが、明治41年に周囲の神社が合祀され、現在は道真を主祭神として計19柱の神々が祀られています。 また道路を隔てた近くには、北きた畠ばたけ親ちか房ふさ・北きた畠ばたけ顕あき信のぶによって築かれたといわれる田丸城跡がありますが、ここにはクスノキの大木があり、これもまたしめ縄が張られ、大切にされています。『伊勢志摩百物語~磐座の聖地めぐり~』にも紹介されていますが、「田丸城塁を築くとき石塀の用に曳こうとしたが動かすことができず、そのまま此処に置き祭った」のが、田丸神社からほど遠くない千引神社の千引石なので、このあたりはなにかと神さまに縁のある地域なのでしょう。 田丸神社では2月21日に例祭と獅子頭神事が行われ、10月3日にお神輿の渡御がある秋季大祭が行われています。福もお金も、私たちの生活に欠かせないものです。むかしから人々の信仰を受けてきた天神様に、福やお金が「たまる」ことを祈りに行ってみませんか。(足立 涼)■アクセスJR田丸駅から徒歩約10分、伊勢自動車道玉城インターから車で約10分■周辺の見どころ◉田丸城跡…かつて伊勢の神宮を抑える戦略的要衝であった田丸氏の城。桜の時期は花見客で賑わう。 ◉千引神社…子供の無事息災をもたらすとされる千引石をご神体とするお社。城の楠木

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