伊勢志摩百物語~名木・奇樹を訪ねる~
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- 22 - 御ぎょ衣い黄こう桜ざくらは、貴人が着用する衣(御衣)の萌もえ黄ぎ色いろに見立てて名付けられたとても雅な桜です。桜の色は、由来の通り淡い黄緑色(萌黄色)で、春の始まりを感じさせてくれるような爽やかな色合いです。桜といえば桃色、という固定概念を覆されるような、綺麗な黄緑色は珍しい、と桜を見物に訪れる人々も多いそうです。 御衣黄桜が見られる場所として、南伊勢町泉の泉川中流域と伊勢市内の県立伊勢高校があげられます。 町の花が「桜」である南伊勢町は、桜の名所が多いです。その一つには泉地区の薬師寺の近くを流れている泉川、そのほとりにある御衣黄桜があげられます。泉川の御衣黄桜の始まりは昭和初期、岡井さんという方が御衣黄桜の苗木を3本移植したのが始まりでした。その後西井さんという方が引き継ぎ、少しずつ株を増やしていきました。現在は御衣黄桜保存会が大切に管理されているようです。春には薬師寺で花見をしており、近年泉川の御衣江戸時代中期の京都で生まれた桜。萌黄色が魅せる新たな春の世界を見てみてはいかがでしょうか。11.貴人の愛でた御衣黄桜 (南伊勢町・伊勢市)珍しい御衣黄桜

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