伊勢志摩百物語~知られざる小さな滝を訪ねて~
14/32

- 12 - 白滝は南伊勢町には2カ所あります。押渕の白滝と切原の白滝です。 押渕の白滝は「白滝権現」という名で呼ばれることもある滝で、此処一帯は鬼ヶ城暖地性シダ群落・細谷暖地性シダ群落といって国の天然記念物に指定されています。白滝に向かう参道には杉と竹がはえており、まるで自然が私たちを歓迎しているかのように思えます。また、鳥居も多くたち並び、中にはつい最近のものもあり、今でもよく手入れされていることが伺えます。参道を進み白滝につくと荘厳な雰囲気で、滝壺は涼しく、下から見上げる滝には一種の神々しさも感じられます。他にも滝の近くには小さな社があります。これは古くよりこの地域に白龍の伝説があるため、白龍神社の社が構えられています。また白滝に来る途中の分かれ道を反対へ進むと鬼が住んでいたとされる「鬼ケ城」と呼ばれる洞窟があります。洞窟古くから崇拝され親しまれてきた押渕の白滝。ホトトギス派の俳人高浜虚子が訪れたという切原の白滝。6.押渕・切原の白滝 (度会郡南伊勢町)押渕の白滝切原の白滝Shirataki in Oshibuchi and Kirihara (Minamiise town)There is the Oshibuchi fall which has been worshipped and loved since ancient times and The Kirihara Fall which was visited by Kyoshi Takahama.

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る