伊勢志摩百物語~知られざる小さな滝を訪ねて~
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- 17 -603六十尋滝宮川宮川川水源大川を左に望み、右の傍に大滝あり、滝ヶ谷と云、里俗せそいの滝とも云、又口定滝とも云」と滝が紹介されています。また『神都名勝誌』には、この地域の部分について、七竃滝、光滝、不動滝、千尋滝、美濃滝、西滝、登飛滝、釜滝、飛滝、嘉茂助滝、巴滝など実に多くの滝を紹介しています。 一方で、これらの地誌には「六十尋滝」の名前は出てきません。現在の地名と照らし合わせながら見ていくと、この滝は美濃谷へと通じており、『名勝誌』にみえる美濃滝がどうやら六十尋滝のことなのだと思われます。案内板に従えば発見された当初は六十尋滝であり、江戸時代には美濃滝と呼ばれ、現代はまた六十尋滝に名称が戻ったことになります。その謎を明らかにしていくのも案外おもしろいかもしれないです。 ちなみに七竃滝は日本の滝百選にもなっています。本格的な登山の装備が必要になってくる場所なので手軽にとはいきませんが、道すがら多くの滝に出会うことが出来ます。それと比べると六十尋滝はすぐ近くまで車で近づくことができ、私たちに安らぎを与えてくれます。 (田井 健治 TAI Kenji)■アクセスJR三瀬谷駅から町営バスにて約65分大杉谷下車徒歩2時間。紀勢自動車道大宮大台ICから約50分。■周辺の見どころ◉大渕寺…曹洞宗の古刹。境内には県指定天然記念物に指定されているスダジイの巨木(高さ約20メートル、幹回り6.3メートル樹齢300年以上といわれる)がある。◉奥伊勢フォレストピア…大自然に囲まれた宿泊、温泉、アスレチック等を有する複合施設。宮川を渡る橋案内板滝の手前にある東屋宮川ダム

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