皇學館大学のキワメビト
部員をサポートしながら、
社会人に必要なスキルを
磨く。
教育学部 教育学科 4年 川面 美月さん
(2022年取材当時)
「目配り、気配り、心配り」を
モットーに、
選手一人ひとりの個性を尊重した
サポートを心がけています。
マネージャーとして
さまざまな経験をしたことで、
人としても大きく成長できました。
マネージャーを経験して成長したなと思うのは?
時には選手と距離をおいて
学生生活には、どんな変化がありましたか?
縁があって社会人野球の試合でも場内アナウンスをさせていただくなど、野球に関わってきたからこそ経験できたことがたくさんあり、人脈も広がりました。
マネージャーとして活動した経験は、幼児教育の学びはもちろん、社会人として必要なスキルやコミュニケーション能力の向上など、さまざまな方面に良い影響を与えてくれました。こうした成長は、保育者をめざす私にとって大きな力となり、人間力を高める点においても良い効果をもたらしてくれたと思います。
マネージャーとして、今後の目標は?
これからも笑顔を大切に、選手に信頼されるマネージャーをめざします。そして、目標である明治神宮野球大会出場に貢献できるようがんばります。
それでは最後に、卒業後の夢をお聞かせください。
教育学科では幼児教育コースを専攻し、幼稚園教諭に必要な知識と技術について学んでいます。大学卒業後は、大学での学びや部活動で培った経験を生かし、子どもたち一人ひとりに寄り添える保育者をめざします。
皇學館大学 硬式野球部
全面人工芝のダイムスタジアム伊勢が練習拠点。三重県リーグ優勝9回(現在7季連覇中)、平成27年には全日本大学野球選手権大会に出場。現在も全国大会出場に向けてがんばっています。教員や公務員をめざす部員が多く、文武両道を目標としています。
大学野球のマネージャーになろうと思ったきっかけからお聞かせください。
三重県立宇治山田商業高等学校出身で、ここでも野球部のマネージャーをやっていました。マネージャーの仕事にやりがいを感じ、大学でも続けたいと思っていたので、入部を決めました。
具体的な仕事内容とは?
硬式野球部のマネージャーとして、100人を越える部員のサポートをしています。具体的には、スコア作成、道具の管理、練習補助、試合の場内アナウンス、部費の管理、リーグ戦の運営スタッフ、遠征時の宿泊先と交通の手配など多岐にわたります。
大学野球のマネージャーは業務が多いんですね。
そうですね。高校野球と異なるのは、渉外や手配などの業務が多いことだと思います。例えば、試合や練習で遠征する際の交通や宿泊先の手配。高校では先生がやってくださいましたが、大学ではマネージャーが行います。対戦相手の学校や関係者との事務的なやり取りもマネージャーの仕事です。
リーグ戦の運営スタッフも担当しているんですか?
大学野球三重県リーグでは、所属する各大学のマネージャーが集まり、連携しながら運営に携わっています。私たちが担当するのは、アナウンスや公式記録といった裏方業務です。
マネージャー業務で心がけていることは?
他校の監督やスカウト、記者の方など、外部の方と接する機会も多いので、「目配り、気配り、心配り」を心がけています。また、あいさつの仕方や電話応対、メールの送り方など、ビジネスマナーやコミュニケーションのとり方についても気をつけています。
選手に対して気をつけていることは?
コミュニケーションです。選手は、性格も身体能力も、それぞれ異なります。ちゃんと話してみないとわからないこともあるので、一人ひとりと向き合い、こまめにコミュニケーションをとるよう心がけています。昨年は新入部員が40人ほどいたのですが、なるべく早く全員の名前を覚え、ちゃんと名前を呼んで話しかけるようにしていました。
野球について専門的なアドバイスはできませんが、選手の調子を把握し、監督やコーチに伝えることで、より良い指導に役立てればと思っています。
野球部においてマネージャーとはどんな存在だと思いますか?
コーチやキャプテンに話しづらいことでも私には話せたり、何気ない日常会話から野球につながるヒントがつかめたり、選手にとって橋渡しや緩衝材のような存在でありたいなと思っています。でも、選手から一歩引いて全体を見ることも必要なので、そのメリハリは大切にしています。
やりがいを感じるのはどんな時ですか?
もともと人をサポートすることが好きなので、選手が練習に集中できている様子を見るとやりがいを感じます。何よりも、選手がいつも笑顔でいてくれることがうれしいです。
印象深い出来事は?
先輩のキャプテンから「長い間野球をやっているけど、こんなに選手と丁寧に向き合ってサポートしてくれるマネージャーは初めて」と言われたことです。自分のやってきたことは間違ってなかったんだと、うれしく思いました。
チームとしては、接戦の試合でも粘り強く勝てるチームになってきたことです。選手たちが毎日がんばっている姿を見ていたので、接戦で勝てた時は本当にうれしくて、感動しました。
逆に、困ること、大変なことはありますか?
部員に忘れものが多いことです。それと、道具の管理が大変というか、手間がかかります。中でもボールは無くなりやすいので、選手たちが自分で片付けやすいよう、ボールとそれを収納する箱の両方に番号を書くなど工夫しています。こちらが思っているように選手たちが行動してくれず、忍耐力が試される時もありますが(笑)、これも良い経験だと前向きに捉えています。