心理学は科学的なアプローチで
探究する学問です。

コミュニケーション学科を選んだ理由からお聞かせください。

これからの社会で必要な英語力や情報スキル、コミュニケーション力を身に付けたいと思いコミュニケーション学科を選びました。コミュニケーションに役立つ領域を幅広く学んだうえで、ものごとを的確に発信する力を養いたいと思ったからです。

「心理学コース」を選択した理由は?

きっかけはオープンキャンパスで、心理実験室や心理面接室を見学したことです。実際に器具を用いた体験授業にも参加し、心理学は身近で魅力的な学問だと感じることができました。さらに入学後、1年次と2年次で心理学の基礎を学ぶうちに、心理学をより専門的に学びたいと思うようになり、心理学コースを選択しました。

「心理学を深く学びたい」と思うようになったのはなぜですか?

心理学を広く学ぶうちに、うつ病の原因となる対人関係、ストレスの要因などについて興味を持つようになりました。性格やネガティブな感情だけではなく、人と関わることが心理面にどのような影響を与えるのか研究したいと思ったからです。

好きな授業や、印象に残っている授業は?

「心理学実験」です。錯視を使った実験や性格検査に必要な質問紙などを自分たちで体験し、取得した数値を分析してレポートを作成しました。心理学は科学的なアプローチをする学問だと理解するとともに、情報をわかりやすくまとめて伝える力も身に付いたと感じています。

心理学は科学的なアプローチをする学問なのですね?

心理学は、一般的に、占いなど科学的根拠のないものと結び付けられるイメージがあります。でも実際に授業を受けてみると、実験で得られた数値をもとに客観的に分析・考察する、科学的なアプローチを必要とする学問だと実感できます。

数値の計算や実験結果をまとめることは大変でしたか?

自分たちで体験して得た多くの数値をまとめることは大変でしたが、情報系の科目でパソコンの基礎を学んでいたので助かりました。例えば、数値の計算や分析、グラフの作成にはエクセルを活用し、プレゼンテーションではパワーポイントを活用しました。こうした情報系のスキルもさらに発展させて、MOS資格も取得したいと思っています。※MOS資格・・・Word、Excel、PowerPointなどの利用スキルを証明する国際資格(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

「反すう」と「内省」を題材に、
対人関係とストレスについて研究中。

ゼミではどんな研究に取り組んでいますか?

中山先生のゼミに所属し、対人関係やストレスについて研究しています。具体的には、ネガティブな出来事を何度も思い出す「反すう思考」と、自分の言動や考えを振り返る「内省」の違いについて検討し、それぞれが心理面に与える影響を考察しています。
ネガティブなことを何度も考えてしまう人と、ポジティブにがんばろうと考える人の思考の違いを比較し、それぞれが対人関係に与える影響やストレスの強さとの関係性について調べています。
「反すう思考」は近年注目されている分野ですが、「内省」との違いをしっかり分析している先行研究はあまり見かけません。そのため自分のやり方で研究に取り組むことができ、やりがいを感じています。

コミュニケーション学科で学んだことにより、「成長した」と感じることは?

物事を多角的に捉える力と分析力です。「この研究の限界は何か」「研究を発展させるとしたらどのような方法があるのか」など疑問を持つことで、新たな研究の切り口を探っています。先行研究を調べるなど、受動的ではなく能動的に学ぶ姿勢も身に付きました。

大学で学んだことを、今後どう生かしていきたいですか?

講義やゼミで学んだことを、実際の生活で生かしていけるよう努力したいと思います。将来の目標は、一人で悩んでいる人や困っている人を手助けできる、そっと支えられる心理学の専門家になることです。在学中に認定心理士の資格を取得し、卒業後は大学院へ進学して心理学の理論や手法、活用法の理解をさらに深め、公認心理師の資格取得をめざします。

最後に、コミュニケーション学科をめざす後輩にメッセージをお願いします。

コミュニケーション学科は、英語・心理学・情報の3分野から自分の興味ある科目を中心に選択することができ、幅広い視点や知識を習得できます。そして、多くの学びを重ねていき、その中から興味のあるものを見つけられたとき、学修はより深まります。実際に私は、いろいろなことを学んだうえで心理学に興味を持ち、そこからさらに、対人関係やストレスに関わる心理学の研究に興味を持つようになりました。おかげで充実した日々を送っています。皆さんもぜひ、ここでやりたいことを見つけてください。