執筆研究の結果は、論文の形でまとめられる。 とは言っても、調べたり・考えたりした結果、あるまとまった考えが頭の中に明確に存在して、それを言葉で表現してゆくというのではない。 むしろ、実際には、ぼんやりとしてしか存在していなかった考えが、論文を書くことによって、はじめて明確に形を成してくると言うべきかもしれない。 頭の中で十分に考えをまとめきってから論文を執筆するというタイプの人もいるかもしれないが、少なくとも私は、「書くこと」によって、はじめて「考え」が明確な姿をとるようになる。 実際の執筆作業は、アウトラインを作ることの延長線上にある。
ここでは、まず論文執筆の際に意識すべき重要な単位としてのパラグラフについて述べる。 テキストエディタやワープロで文字を書き連ねてゆく上で、もしかすると参考になるかもしれない「コツ」について最後にまとめておく(えらく遠慮した言い方になるが、それは、自分の文章にまったく自信がないからである)。
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