平石ゼミでは、近代日本の短編を一つ選び、その作品の「書誌情報」(初めて活字になり、初めて単行本に収録されたのはいつか)、「個人全集」(作家の全著作が収録されている編集物)、「同時代評」(作品が発表された頃の新聞や雑誌に掲載された読者レビュー)を調査し、結果を発表しています。「当時の人の感想は、時代背景や価値観の違いもあり、今を生きる私たちとは大きく異なります。また、同世代のゼミ生同士でも、作品に対してさまざまな読み方や感想を持ちます。読み手の数だけ感想や解釈が生まれることを感じてほしいと思います」と語る平石先生。
ゼミ生は、様々な作品評を知ることで、自分ではわからなかった伏線やしかけに気づき、作品への理解を深めていきます。また、「受け手に読みやすくて、わかりやすい資料」を作成する力が養われるのもゼミの魅力。突出した日本語運用能力を持つ作家の研究を通して文章の構成力や表現力を磨き、最終目標である卒業論文の完成をめざします。
<教員からのメッセージ>
「おもしろい」と感じて終わるのではなく、その理由を探究することがゼミの学びの醍醐味です。
「おもしろい」を研究するのがゼミの醍醐味です。自分のやりたいこと、好きなことをとことん突き詰めてください。最終的には、自分の思考を「書く」という行為に変換し、伝える能力を身に付けて欲しいと思います。