キャンパスダイアリー学生生活

伊勢高生が白血球の食作用を実験

2024.07.26(金)

7月19日、伊勢高等学校の生徒が皇學館大学教育学部を訪れ、「探求活動の重要性および新しい教材の開発」として、チョウ(ガ)の仲間であるアワヨトウの幼虫を使用した白血球の食作用を観察する実験を行いました。参加したのは伊勢高校1年のSSHアドバンスコースの14名。

最初に、教育学部の中松 豊教授が、学力の重要な要素について、すなわち知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力の育成や学習意欲の継続が大切であることを高校生に向けて説明しました。また、令和7年度から本学の教育学部「数理教育コース(中高教員)」において、理科教員免許の取得が可能になることについて触れ、「大学の研究室でどのような研究を行っているか、学生が生き生きと活動・研究をしているかが重要。夢や希望を持って学習を進めてほしい」と大学での学びについて生徒たちに説明した。

次に教育学部の澤 友美准教授がアワヨトウの血球の食作用の観察のための実験方法を説明。実験の内容は、スライドガラス上に蛍光塗料を数滴落とし、そこにアワヨトウの幼虫の体液を混ぜることで、白血球が異物(蛍光塗料)を取り込む食作用を観察し、免疫のシステムを学ぶというもの。アワヨトウの体液を使用することで15分程度の短時間で食作用を観察することができ、蛍光塗料であれば他の異物と見間違うこともなくなるなどのメリットがあります。この実験法は中松教授らのゼミが開発した新しい実験方法で、これまでにも皇學館高校などで出前授業を行っています。最初こそ幼虫を触ることに抵抗があった生徒たちも、顕微鏡をのぞき込み食作用を示した血球を発見すると、大学生に声をかけ確認してもらったり、熱心に質問する姿も見られました。

蛍光塗料は学生と検証し、現在黄色を使用しているが、他の色はどうかと今回初めて高校生にアンケートを実施した。蛍光インクは黄色の他にピンク・オレンジ・緑・青の5色で実施。順番に顕微鏡をのぞき、食作用の様子が一番見やすい色をそれぞれ回答してもらい、結果は黄色やオレンジが見やすいという結果になった。

 

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