月例文化講座生涯学習・公開講座
月例文化講座について
月例文化講座は、皇學館大学が再興された昭和37年以来開催している市民講座です。
受講料は無料です。
令和6年度の年間テーマを「伊勢と御遷宮」とし、文学部神道学科所属の教員7名が担当します。
受講にあたって
受講方法は、「対面形式」と「オンデマンド配信」があります。
受講にあたり事前の申し込みが必要です。各回それぞれ120名です。先着順にて受付し、定員に達しましたら締め切ります。
〔対面形式を希望される方〕
- 体調不良の症状がある場合は、受講をお控えください。※皆勤賞はございません。
〔オンデマンド配信を希望される方〕
- パソコン、タブレット端末、スマートフォンのいずれかをご準備ください。
- Wi-Fi環境下など、安定した通信環境での受講をおすすめいたします。
- 通信にかかる費用は、受講者のご負担となります。
- 「対面形式」、「オンデマンド配信」いずれも、@kogakkan-u.ac.jpおよびパソコンからのメールが受信できるよう事前に設定をお願いします。
申し込み方法
受講を希望する回の、「対面形式」または「オンデマンド配信」を選択し、「申込」ボタンから申込フォームにお進みいただき、必要事項を入力の上、送信してください。
〔対面形式を申し込まれた方〕
申込後、ご登録いただいたメールアドレスに「受付完了メール」をお送りします。当日の受付の際に確認させていただく場合がありますので大切に保管してください。「受付完了メール」が届かない場合は、お問い合わせ先へご連絡ください。
〔オンデマンド配信を申し込まれた方〕
申込後、ご登録いただいたメールアドレスに「視聴用URL」をお送りします。配信日まで大切に保管してください。配信期間になりましたら「視聴用URL」からアクセスしてご視聴ください。
配信期間については、各回の講座スケジュールをご確認ください。
講座スケジュール
第1回 伊勢の「お木曳き」行事と伊勢の「白石持ち」行事
講師:教授 板井 正斉
神宮式年遷宮は、神領民と呼ばれるお膝元に住まう人びとにとっても重要なお祭りです。造営に当たってその用材を運搬するお木曳行事と、ご正殿の周囲へ敷石をするお白石持ち行事は、神宮への思いを象徴する祭礼として大切にされています。それぞれ、国の無形文化財としても指定されています。ご遷宮の始まりを迎えるに当たり、まずは我々に身近な行事を思い出して参りましょう。
第2回 斎宮の文学―澤瀉文庫の「斎宮女御集」―
講師:教授 橋本 雅之
斎宮をめぐる古典文学の作品である「斎宮女御集」という平安時代の和歌集を取り上げたいと思います。皇學館大学には万葉集研究の権威であった澤瀉久孝博士(伊勢出身)の蔵書を集めた文庫があり、その中に澤瀉博士が自ら書写された「斎宮女御集」の写本が残されています。この講座ではこの写本と澤瀉文庫についてご紹介したいと思います。
第3回 江戸時代の神宮と式年遷宮
講師:教授 松本 丘
戦国時代に中絶していた神宮式年遷宮は、約百二十年ぶりで安土桃山時代に再興し、江戸時代に入ると、幕府の後援により安定して行われるようになり、計13回を数えました。この講座では、当時の式年遷宮の実際や、次第に高まってゆく伊勢信仰の様相を、『寛政遷宮物語』(益谷末偶著)や『伊勢参宮名所図会』など、当時の資料や絵図を用いながら、分かり易く説明したいと思います。
第4回 式年造替と大嘗祭
講師:教授 加茂 正典
式年造替は神宮最大の臨時祭で、大神嘗祭(おおかんなめさい)と称されるように、神嘗祭の規模を拡大した祭祀です。大嘗祭は朝廷最大の臨時祭で、大新嘗祭(おおにいなめさい)と称されるように、新嘗祭の規模を拡大した祭祀です。
記念すべき第一回皇大神宮(内宮)の式年造替が斎行されたのは、持統天皇四(690)年です。また、律令制に準拠した最初の大嘗祭が斎行されたのは、持統天皇五(691)年です。この講座ではこの持統天皇朝において第一回の内宮式年造替と持統天皇大嘗祭が斎行された経緯を分かり易くお話しします。
第5回 聖地への案内者―御師と先達―
講師:教授 中山 郁
世俗の者が聖地を巡り、そこに座ます聖なる存在と交流しようとする場合、彼らをそこまで案内し、宿泊させ、そして彼らの願いや想いを神仏に取り次ぐ存在が必要となります。それが「御師」や「先達」と呼ばれる宗教者です。この講座では伊勢の御師(おんし)をはじめ熊野などの聖地や霊山で活躍した御師(おし)や先達の事例を紹介しつつ、その宗教者としての役割や意義について分かり易く紹介をします。
第6回 近代の神宮
講師:助教 髙野 裕基
明治維新は、神宮の在り方に大きな影響を与えました。この講座では明治維新前後の神宮における制度や組織、祭祀や教化などの変革について分かり易く解説したうえで、近代における式年遷宮(明治2、明治22、明治45、昭和4)の変遷をたどります。これを通して近代の神宮における「古儀の復興」と「新式の制定」という2つの側面について理解を深め、神宮にとっての近代について考えます。
第7回 第63回式年遷宮に向けて
講師:学長 河野 訓
いよいよ第63回式年遷宮の諸行事が始まります。皇學館大学の令和6年の月例文化講座「伊勢と御遷宮」の締め括りとして、これから令和15年の御遷宮に向けてどのような行事が執り行われる予定なのか、前回第62回の式年遷宮の諸行事を振り返りながら、紹介したいと思います。また、殿舎のご造営とともに新調され、奉納される御装束神宝にもふれてみたいと思います。